ココナッツ専門店ココウェル

ココウェル辞典

ココナッツ以外のヤシ

アブラヤシ (学名:Elaeis guineensis)


一般的には「パームヤシ」と呼ばれ、ココヤシとよく混同されます。
アブラヤシから摂れる油はパーム油(パームオイル)、パーム核油(パームカーネルオイル)です。赤い実を房状に付けるのが特徴です。アブラヤシから採れたパーム油やパーム核油は、世界的に出回る代表的な植物性油脂として私たちの身の回りに溢れています。

インスタント食品やスナック菓子、マーガリン、アイスクリームや洗剤などに利用されています。洗剤や化粧品などでもアブラヤシから摂れた油が原料として多く使われています。

アブラヤシはマレーシアやインドネシアの2カ国で、世界の85%が生産されています。パーム油やパーム核油は、実を収穫してから24時間以内に搾油しないと品質が落ちてしまうため、搾油工場がセットになっている場合がほとんどです。効率的に収穫、搾油するために、大規模なプランテーションで生産されています。

そのため、熱帯雨林の伐採が行われ、森林破壊の原因にもなっています。そこに住むオランウータンが絶滅の危機に立たされたり、ゾウの生息地が奪われたりと社会問題にもなっています。

また収穫量が徐々に下がるために20~25年ほどで焼き払われて、植え替えが行われます。パーム油の生産には熱帯雨林の破壊や生育する動物の多様性などに大きな影響が及ぶため、一定の基準を満たしている農園で作られたパーム油には「持続可能なパーム油のための円卓会議」(RSPO)が認証マークを付与しています。EU総会では、2020年までにEUで使用されるパーム油を100%認証油に切り替えるという計画も発表されています。

ワカバキャベツヤシ (学名:Euterpe oleracea)


日本では「アサイー」として知られており、抗酸化物質を豊富に含むスーパーフードのひとつです。
ブラジルのアマゾン熱帯雨林が原産の植物で、ブラジルでは大昔から伝統的な健康食品として利用されてきました。特定の気候を好むため、赤道に近い熱帯地域でしか育ちません。
アサイーは果実がブルーベリーに似ているため、ベリー系の植物と勘違いされていますが、ココナッツと同じヤシ科の植物です。

ナツメヤシ (学名:Phoenix dactylifera)


日本では「デーツ」と呼ばれ、ドライフルーツとして馴染みがあります。
紀元前6000年から栽培されていたと言われており、旧約聖書にも登場し「神の与えた食べ物」や「エデンの園の果実」と語り継がれるほど、太古から貴重な栄養源とされてきました。北アフリカや中東で広く栽培され、果実は直径2~3cm、長さが5cmぐらいの楕円形の大きさで、房状に実をつけます。一房で10kgを超えるものもあります。熟成度によって、赤、橙、黄、えんじ、黒と様々な色があります。名前も形も良く似ていますが「ナツメ」とは違う種類の植物です。

カルナウバヤシ (学名:Copernica cerifera)


南米、とくにブラジルで多く生育しています。
乾季になると葉から水分の蒸散を防ぐために、表面から蝋(ロウ)がでてきます。この蝋はカルナウバロウと呼ばれ、天然の植物ロウの中では一番融点が高く、固さがあるため化粧品原料としても利用されています。
ココウェルのリップクリームにも使用しています。

サトウヤシ (学名:Arenga pinnata)


名前の通り、砂糖が採れるヤシです。
主にインドからマレーシアで栽培され、15~20mほどの幹の上に付ける花序の蜜を煮詰めると、砂糖が採れます。ココヤシからもココナッツシュガーが採れますが、それと区別するために、「アレンシュガー」と呼ばれることがあります。

ニッパヤシ (学名:Nypa fruticans)


別名「海ヤシ」「ウォーターココナッツ」とも呼ばれ、海水と淡水が交わる湿地を好みます。
水の中に根を張って地上すぐから大きな葉を空に向けて伸ばします。葉は硬く、その特性を活かして家の壁、小屋、畜舎、屋根を葺く材料など幅広く使われています。果実はこぶし大のイチジク型の実が10個くらいかたまって房になります。花序の蜜からは、サトウヤシやココヤシ同様、砂糖やヤシ酒を作ることができます。