ココナッツ専門店ココウェル

こんにちは!ココウェルのすずきです。

6月のココウェル勉強会は、一般社団法人ゼロ・ウェイスト・ジャパンの代表理事、坂野 晶さまをお招きし、ごみ問題について勉強しました。

初めて聞く「ゼロ・ウェイスト」(ZERO WASTE)という言葉。

「ウェイスト」は、ゴミ・無駄なものという意味で、
「ゼロ・ウェイスト」とは、無駄・ごみ・浪費をなくすこと。

出てきた廃棄物をどう処理するかではなく、そもそもごみ自体を出さない社会の仕組みをつくる活動のことを指すそうです。

勉強会はまずはクイズから始まりました。

(答え)〇

日本では年間612万トンの食品ロス(食べられるはずなのに捨てられている)が発生しているそうです。
この612万トンという量は、世界で食べ物が足りない地域に支援されている量の倍にあたるそうです。
世界には食べられなくて命を落としていく現状がある中で、大量の食品ロスが発生しているという現実があります。
さらには、この3分の1という数字の中にはまだ含まれていないものもあるそうです。

 

(答え)〇

世界中で作られているプラスチック生産量の約40%が容器包装のために作られているそうです。この割合はまだまだ今後増えると予測されています。
容器包装類の大半は、一度使われると捨てられるのもで、その寿命は平均して半年、短いもの(レジ袋など)では15分くらいのものもあるのだとか。

 

(答え)〇

2016年に世界経済フォーラムで、こういう予測になるという調査報告が発表されました。
もちろん、ちゃんと分別されたり、リサイクルされているものもありますが、大半が海に流れ出してしまっているそうです。
日本などは比較的ごみ収集のインフラが整っている国ですが、世界的にはごみ収集のインフラが整っていない国や地域もたくさんあり、毎秒トラック1台分のプラスチックごみが海中に流れ出しているとも言われているそうです。

クイズ本題の「魚より」という表現は、何で比べているかというと「重さ」で比べているそうで、(ごみは全て重さで測るので)プラスチックは比較的軽い素材であるにも関わらず、2050年には魚の重さよりプラスチックごみの方が多くなるという、なかなかに大変な状況になることが予測されているそうです。

 

(答え)×

これはひっかけ問題だそうで、「私たちは1週間にクレジットカード1枚分のプラスチックを食べている。」が正解だそうです。
結構衝撃的な答えですが、この調査結果はWWFから発表されているものだそうです。

5㎜以下のマイクロプラスチックと呼ばれているものや、さらにはそれよりも小さいナノプラスチック、マイクロビーズやマイクロファイバーといった色んな素材から、水と一緒に流れたり、空気中に漂っていたり、食物連鎖の中で私たちの体に入ってきています。

プラスチックは過去50年間で生産量は約20倍となっているそうで、便利な反面、どういう風につきあっていくかという課題が残されています。

 

さて、皆さんは何問正解できましたか?

 


 

これからもごみはまだまだ増え続けると予測されていて、2050年までには世界のごみは70%増加すると言われているそうです。
これは、今後世界的に中所得者層の人口が増える=消費が増える=ごみが増えるからだそうで、このままだとごみの処理はますます追いつかなくなるし、プラスチック問題もさらに深刻になります。

ごみ問題の取り組みの中で「リサイクル」がありますが、リサイクルできていたらそれでいいのか?というと、そういうわけではなく、リサイクルには多くのエネルギーが必要(回収して溶かしてまた製造する)で、そしてリサイクル過程で素材の劣化が進み、最終的には使えなくなる=ごみになります。だから他のモデルと合わせて考えていかないといけない問題で、ごみ問題にはまだ完全な答えがない状況ですが、「ごみにせず長く使う」サーキュラーエコノミー(循環型の経済)に取り組まなければいけない重要性も学びました。

地球の資源の話、気候変動やそれに伴う自然災害の話、石油や石炭などから再生可能エネルギーへの切り替えの話、世界中でプラスチックの規制が始まっている話、日本で初めて自治体としてゼロ・ウェイストに取り組んだ徳島県の上勝町の話などを聞き、その後のグループセッションでは、チェックリストを元に

☑すでに取り組めていること
○もっと(強化)できそうなこと
★新たに取り組めそうなことを話し合い、意見交換を行いました。

ごみ問題は、私たち一人一人がもっともっと積極的に取り組んでいかなければならないと痛感しました。

今回の勉強会をきっかけに、すぐに始められることは進めつつ、モノを捨てない仕組みづくりを考えていこうと思いました。

坂野さま、ありがとうございました!

 

(スタッフ:すずき