【フィリピン駐在スタッフ・マウリーンの現地レポート vol.2】マヨン火山の噴火とココナッツ産業
2026年5月上旬、フィリピン・ルソン島のマヨン火山が再び牙をむき、警戒レベル3へと引き上げられました。 突然の火砕流と容赦なく降り注ぐ大量の火山灰は、アルバイ州を中心とした多くの地域を瞬く間に覆い尽くしています。
この天災は住民の安全を脅かすだけでなく、地域の命綱である農業、特に主要なココナッツ産業に甚大な被害をもたらしました。 立ち入り制限や物流の麻痺により、長年ともに歩んできた現地のココナッツ農家の方々は、今まさに試練の時を迎えています。
緊迫する現地の最新状況と、困難に立ち向かう生産者たちの様子をマウリーンがレポートします。
2026年5月 マヨン火山の噴火
2026年5月上旬、フィリピンで最も活動が活発な火山の一つであるマヨン火山が、再び警戒レベル3に引き上げられました。突然の火砕流と大量の降灰により、アルバイ州の広い地域が影響を受け、住民の避難や日常生活への混乱が生じています。
厚い火山灰が地域社会を覆い、道路の視界不良、飲料水への影響、近隣の町における経済活動の一時停止などを引き起こしました。報道によると、100を超える村で、約20万人が影響を受けたとされています。
火山活動の影響を最初に受けやすい分野の一つが農業です。降灰はアルバイ州内の作物、家畜、農地に直接的な被害をもたらしました。農業省の初期推計では、5月上旬時点で農業被害額は660万ペソを超え、2026年の累計被害額はすでに1,400万ペソを上回っています。
火山灰は長期的には土壌を豊かにする可能性がありますが、短期的には非常に大きな被害をもたらします。また、多くの農家は、半径6キロメートルの危険区域内での安全規制により、自分たちの農地に立ち入ることができない状況にあります。
ココナッツ産業への影響
降灰や避難措置により収穫作業が滞り、供給の遅れが生じています。また、道路の損傷や視界不良により物流にも遅れが出ています。
ココナッツの木は非常に生命力が強い植物ですが、大量の火山灰は樹勢に影響を与え、将来的な収量の低下につながる可能性があります。多くのココナッツ農家にとって、定期的な収穫は主な収入源です。
今回のような混乱は、農村部の暮らしにとって深刻な課題となります。社会福祉開発省(DSWD)を中心とした政府支援が被災した家族を支えていますが、復旧には時間を要する見込みです。こうした困難にもかかわらず、フィリピンのココナッツ産業はこれまでも高い回復力を示してきました。適切な支援と継続的な需要があれば、長期的な見通しは引き続き前向きであると考えられます。
◼️出典
・フィリピン火山地震研究所 – マヨン火山の活動状況(2026年)
・農務省 – 農業被害報告(2026年)
・AP通信およびABS-CBNニュース – 避難状況と地域への影響に関する現地報告







