干し柿づくりに挑戦!基本の干し柿の作り方
秋の空気が少しずつ乾いてくるこの時期、柿をゆっくり干すと、果肉の水分が抜けて甘さがぎゅっと凝縮します。
干し柿に使うのは“渋柿”ですが、事前に渋を抜く作業は必要ありません。
渋の正体であるタンニンは、水分が抜けていく過程で自然に変化し、苦みを感じなくなります。
むしろ、渋がしっかりあるほうが、
乾燥とともに甘さが濃縮されていく力が強いため、干し上がったときの味わいが深くなります。
つまり──
「渋いからこそ、おいしい干し柿になる」 というイメージです。
皮をむいて干すだけで、時間の中で渋みがゆっくりと甘さへ変わっていくので、
難しい下処理は一切いりません。
ちょっとした扱い方で仕上がりに差が出るので、失敗しにくい手順をご紹介しますね。
■ 用意するもの
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渋柿(硬め・ヘタがしっかりしているもの)
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紐
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熱湯(殺菌用)
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清潔な手袋や布巾
■ 作り方
1. 皮をむく

ヘタの周りがちぎれないように、枝の“T字の部分”を残して皮をむきます。
→ 後で紐をかけやすくなります。

2. 熱湯でさっと消毒

むいた柿をまとめて10秒ほど熱湯に潜らせる。
長くつけると果肉がやわらかくなるのでごく短く。(画像は1個ですが10個ほどまとめて煮沸すると楽です)
3. 吊るす準備

ヘタに紐を結んで、バランスよくぶら下がるようにします。
一つずつでも、複数個ずつでもOK。
4. <虫除け対策>アルコール度数30度以上のお酒を振り掛ける

焼酎ないしはアルコール度数が30度以上のお酒をかけて虫よけします。気になる方はこのステップを省かないで行ってください。
5. 風通しのよい場所で干す

直射日光が当たっても大丈夫。雨の日だけ屋内に。
柿同士が触れない距離をあけるのがポイント。
5. 1週間目:軽く“もみほぐし”
指先でゆっくり柿を押すようにして、内部の水分が均一に抜けるよう促します。力を入れすぎると破れるので“そっと押すだけ”。水分が抜けてきたら優しく“ぷにぷに”してあげると蜜がまわり、美味しく仕上がります。
6. 2〜3週間で完成
表面が白く粉をまとい、弾力が出れば食べごろ。
粉は糖分が自然に結晶化したもので、甘さの証拠です。

■ おいしく作るためのコツ
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柿は“かたすぎる”くらいが正解。 干す間に程よく柔らかくなるため。
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風>日光。 日当たりよりも“空気が循環しているか”を優先。
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触りすぎない。 もみほぐしは1〜2回で十分。
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雨の日は移動。 湿気を吸うと発酵しやすくなるため、必ず屋内へ。
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早く仕上げたい時は間隔を広めに。 空間があるほど乾燥が進みやすい。
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出来上がった干し柿は冷凍保存し、食べるときに自然解凍するのがおすすめ
もしカビが出たら?やさしい対処法
干している途中、白い粉ではなく“ふわっとしたカビ”がつくことがあります。
見つけても慌てなくて大丈夫。早めに対処すれば続けて干すことができます。● 1. カビがついた部分を取り除く
まずは清潔なナイフやキッチンペーパーで、カビの部分だけをそっとこそげ落とします。広範囲に広がっている場合は、無理に続けず処分を。
● 2. 焼酎などの高めの度数のお酒で殺菌
アルコール度数の高い焼酎やホワイトリカーを、少量だけ布やキッチンペーパーに含ませて、表面を軽くふき取るように消毒します。ベタベタつくほど濡らす必要はありません。
● 3. よく乾く場所へ移動
ふき取り後は水分が付着しているので、
風の通りがいちばんいい場所に戻して、乾燥をしっかり進めます。● 4. カビ予防のコツ
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雨・湿気の日は屋内へ
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柿同士をくっつけない
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早い段階で“もみほぐし”しすぎない
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干し場の換気や室温を定期的にチェック
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絶品! アレンジレシピ:干し柿のオランジェット風

干し柿の深い甘さに、チョコのほろ苦さを合わせた“和×洋”の簡単スイーツ。日本初のココナッツ専門店ココウェルならではの「ココナッツオイル」を使用した絶品チョコレートの材料は3つだけ。手が込んで見えるのに、とても手軽です。プラントベース(ビーガン)で身体に優しいスイーツです。
■ 材料
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干し柿 2〜3個
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ココナッツオイル 50g
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ココナッツシュガー 35g ※減らすとよりビターになります
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ココアパウダー(砂糖が入っていないもの)25g
■ 作り方
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干し柿を薄くスライス
厚みは5〜7mm。種がある場合は取り除く。
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ココナッツオイルを溶かす
ココナッツオイルが固まっている時は40℃程度のぬるま湯で湯煎して溶かします。
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シュガーを溶かす
大きめのボウルにココナッツシュガーと水またはぬるま湯15gを加え、約10分おき、シュガーを溶かします。
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オイルと混ぜる
❸に❷を加え、泡だて器でしっかりと混ぜます。
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ココアパウダーを加える
ココアパウダーを加え、軽く混ぜます。※混ぜすぎないこと! さっくりでok!
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干し柿を半分だけチョコにくぐらせる
全体をコーティングしないことで、干し柿の味と香りが際立つ。
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冷蔵庫で20分ほど冷やし固めて完成
■ おいしく作るポイント
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ココアパウダーは混ぜすぎない! ざっくり混ぜる程度でOK
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干し柿は柔らかめが合う。 セミドライのほうがチョコとの一体感が良い。
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シュガー控えめがおすすめ。 甘みが強い干し柿には、苦味がアクセントになる。
■ 使用した商品
「日本初のココナッツ専門店」としてココウェルが2004年に創業して以来販売している、ロングセラー商品です。ココナッツオイルは、他の植物油脂と比較して飽和脂肪酸の割合が90%以上と高く、酸化しにくいオイルです。そのため、生食はもちろん熱を加える日常のお料理にも幅広くお使いいただけます。固まる性質を利用したココナッツチョコレートなどのレシピも広まり、すっかりおなじみになりました。














