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エシカルブランドが共に歩んだ20年

エシカルブランドが共に歩んだ20年

ココナッツ情報マガジン「ココナティスト」

COCONUTIST 2024・Autumn 20th anniversary

スペシャル座談会 特集

20周年記念インスタライブ特別座談会のキービジュアル

2024年7月、ココウェル20周年記念のインスタLive「ココナティスト特別座談会」を開催しました。ココウェルが創業時よりお世話になってきたエシカル系雑貨を販売する3社をお招きし、懐かしい写真を見ながら過去から現在までを語り合いました。これを読めばココウェルの歴史が丸わかり!?

座談会メンバー

  • アレッポの石鹸 代表 太田 昌興 さん
  • メイド・イン・アース 代表 前田 剛 さん
  • ボディクレイ 代表 望月 文 さん
  • ココウェル 代表 水井 裕

みなさんの事業内容を教えてください。

メイド・イン・アース 代表 前田

オリジナルのオーガニックコットン製品と布ナプキンなどの販売をしています。1989年に広告の企画制作の会社として創業し、ブランドのスタートは1995年。現在は自由が丘に本店を構えています。

アレッポの石鹸 代表 太田

シリア・アラブ共和国の古都アレッポでは、1000年も前から石鹸を作っていたと言われています。オリーブオイルとローレルオイルで作られたシンプルな石鹸に惚れ込み、1994年に輸入会社を創業しました。

ボディクレイ 代表 望月

国産粘土を使った化粧品製造販売をしています。1995年に株式会社粘土科学研究所のオリジナルブランドとして誕生。2003年ボディクレイシリーズの製造販売を主業とする「株式会社ボディクレイ」として独立しました。

ココウェル代表 水井

かつてメイドインアースさんの自由が丘店の1階部分をお借りし、ココウェルも3年ほど営業をしていました。思い出の場所でもある、自由が丘店からインスタLiveも配信しています。4社はかつてエコ雑貨協同組合(2019年に解散)の運営メンバーでしたよね。

エコ雑貨協同組合で行なったエコ雑貨スクールの様子

水井:ココウェルは、エコ雑貨協同組合の前にエコ雑貨倶楽部という任意の団体があって、そこの大阪ブランドコーナーで一緒に商品を並べさせてもらったのが始めでした。

前田:2006年に始まったエコ雑貨倶楽部。こだわりの“モノがたり”をきちんと伝えたいメーカー50社ほど声をかけたと聞いています。2010年にエコ雑貨協同組合として生まれ変わり、私たちを含む10社ほどが継続して活動していました。一社ではできないイベント開催や出店を共同で実施していました。

ボディクレイの事務所での会議の様子

水井:僕は立ち上げ後に加わり、そこでみなさんと出会いました。ココウェルを創業して2年目くらいでしょうか。ココウェルだけでは出られなかった代々木公園のアースデイ東京に、エコ雑貨協同組合として出店して商品を販売させてもらったのが最初です。当時お金がなかったので、夜行バスで大阪から東京へ行き、家に泊まらせてもらったこともありました。

太田:当時はボディクレイさんの事務所を使わせてもらっていました。真面目な会議もしましたし、忘年会もしましたね。個性的なメンバーが集まっていて、面白かった。ap bank fesではエコ雑貨協同組合のブランドの皆さんと一緒に出店しましたね。

ap bank fesのマーケットエリアでの記念撮影

前田:初回の2005年は、フェス自体は大規模でしたが、マーケットエリアは出店者が少なく今の盛り上がりから思うと考えられないくらい小規模でした。そこから毎年出店するようになって。

望月:ap bank fesはとにかく暑い!でもみんないい笑顔だったよね。ずっと一緒にいたから仲良くもなったし。

太田:石鹸が溶けそうになるほど暑かった(笑)。僕が参加したのは2018年から2回だけなんですが、商品に興味を持ってくださるお客さんがたくさんいました。

水井:当時ap bank fesで出会ったお客さんとは、今もお付き合いがあります。

多くの野外イベントでの合同出店の様子

前田:アーティストを目当てに訪れたお客さんが、いろんな話を見聞きして、環境への意識が変わっていくことが多かったように思います。ライブもあり、お客さんとの触れ合いもあり、良い場でした。

望月:お客さんと顔見知りになり、毎年ap bank fesで再会するのが恒例にもなっていました。ただモノを買うだけではなくて、ワークショップを体験してくれる方もたくさんいらっしゃいました。すごく気持ちの良いフェスでしたね。

ap bank fes とは

音楽プロデューサーの小林武史さんとMr.Childrenの桜井和寿さんたちが主催する、環境とエネルギーをテーマに2005年から始まった音楽フェス。

インスタライブ配信の様子

過去と現在で、社会やお客さんの変化は?

望月:創業時とは全く異なります。クレイ自体の認識がない時代に、粘土の歯磨き粉を売っていましたが、今はなんとなくでもクレイを耳にしたことがある方が増えました。二代目なので過去のことは詳しくありませんでしたが、断然売りやすくなっていると思います。

前田:当時はオーガニックといえば食品ばかりでした。でも今はオーガニックコットンがスーパーで取り扱われるなど、オーガニックやエシカル商品の裾野は広がっています。一方で販売会社も増えたので、信頼できる商品かどうかの見極めを生活者自身がする必要が出てきています。

太田:過去10年、20年は、オーガニックが広がる過渡期だったのかもしれませんね。これからより大きな資本が入り、ますます変化していく予感があります。

インスタライブでのトーク風景

インスタライブの様子

最後にココウェルへメッセージをいただけますか。

太田:ココナッツの質の高い商品を作るだけではなく、フィリピンのゴミ問題や貧困問題など広く社会のことを考えて活動を続けていらっしゃいます。同じ事業者としてみても、なかなかできないこと。感服しています。

望月:水井くんとは同い年ですが、出会った時から、淡々としているのに私には見えないなにかがある人だなと思っていました。イベントに一緒に出店した時も「粘土を売るのって面白そうだよね」と声をかけてきて、「じゃあ一緒にやってよ」と言いそうになったこともあります。不思議な魅力がある人で、本当に同い年なのかなって思っています(笑)。

前田:20年近く前のアースデイ東京に夜行バスで来て、一人で商品の陳列をして、接客をする姿を見てきました。お客さんがほとんど立ち止まらなくても、一生懸命イベントに向き合っていた水井さんの姿が今でも印象に残っています。かつて僕に「メイドインアースは憧れです」と話してくれたことがありましたが、今ココウェルさんは、水井さんの思いや信念が滲み出て、多くの方から共感される素敵なブランドになったと思います。僕よりもぜんぜん若い水井さんですが、見習うところが多く、とても尊敬している社長さんです。

水井:フェアトレードショップに飛び込み営業をしていた際、どこにも必ずメイドインアースをはじめみなさんのブランドの商品が並んでいました。「ココウェルの商品も一緒に置いてもらいたい」と思ったところから、エコ雑貨協同組合をご紹介いただき、みなさんと出会いました。駆け出しの頃にお会いしていなかったら、ココウェルが今ほど広がることはなかったと思います。あの時の出会いが糧になっています。今日はありがとうございました!

インスタライブのご視聴

この記事のもとになったインスタライブインタビューは、ココウェル公式Instagramアカウントでご覧いただけます。

座談会の記念写真