フィリピンの「ココナッツ保全法」について
こんにちは、ココウェルのすずきです。
ココウェルのフィリピン人スタッフ、ジョージさんがこんな法律を教えてくれました。
フィリピンには「ココナッツ保全法」という法律があります。この法律は簡単に説明すると、許可なくココナッツの木を切り倒すことを禁止する法律です。
これはフィリピンにとってココナッツ産業が主要産業のひとつであり、国を挙げて継続的に発展させていくための政策です。この法律は2013年に改訂され、さらに詳細なルールが定められました。
ココナッツの木を伐採できる条件
ココナッツの木は、以下の条件を満たす場合にのみ伐採が認められています。
- 木が60歳のとき(ただし背の低い種類は40歳以上)
- その木が経済的に生産的でなくなったとき
- 木が病気にかかっているとき
- 台風や落雷によって木が壊れた場合
- ココナッツ農地が住宅地・商業地域・産業地域に転用されるとき
- ココナッツ農地が他の農作物の農地として使われるとき(3年以上継続して生産性が低く、かつココナッツ庁が承認した場合)
- 木が人命や財産に危険をもたらすとき
伐採の許可と罰則
上記以外の理由でココナッツの木を切り倒す場合は、ココナッツ庁(フィリピン政府機関)の許可が必要です。申請には100ペソの手数料がかかります。
また、伐採する木がある村の村長から「伐採される木と同数のココナッツの苗がすでに植えられた」という証明書の提出が必要で、この証明書がないと許可を受けることはできません。
無許可で伐採した場合、違反者には2年以上6年以下の懲役または100,000ペソ以上500,000ペソ以下の罰金、またはその両方が科せられます。
さらに、伐採が行われた地域の村長も3年以上7年以下の懲役と100,000ペソ以上1,000,000ペソ以下の罰金が課せられます。違反者が法人の場合は、伐採を命じた職員も同様に処罰されます。
フィリピンで守られるココナッツとこれから
フィリピンではこのように、法律によってココナッツが大切に守られています。
フィリピンのココナッツ産業がこれからも持続的に発展し、多くの人々にココナッツの恵みを届けられるよう、私たちココウェルスタッフも身を引き締めて取り組んでいきたいと思います。
スタッフ:すずき