ココナッツオイルと新型コロナウイルス研究
新型コロナウイルスには現時点で特に有効な抗ウイルス薬などはなく、治療法も確立されていません。
そんな中、フィリピンでココナッツオイルが新型コロナウイルスに対する抗ウイルス剤となる効果がある可能性についての論文が発表されました。

論文発表の概要
この論文は2020年1月31日に、「アルツハイマー病が劇的に改善した!米国医師が見つけたココナッツオイル驚異の効能」の著者で医師でもあるメアリー・T・ニューポート医学博士と、フィリピンの化学者でアテネオ大学の名誉教授であるファビアン・アントニオ・デイリット博士の共同論文として発表されました。
ココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪酸のラウリン酸には抗ウイルス活性を持つことが知られており、論文では新型コロナウイルスに対する効果的で安全な薬剤として、ココナッツオイルの可能性を示唆しています。
しかし、ココナッツオイルは薬ではありませんので、コロナウイルス感染者への治療として効果が認められたものではございません。
論文はこちらからご覧いただけます:
ココナッツオイルとその誘導体の、新規コロナウイルスに対する有効かつ安全な抗ウイルス剤としての可能性(nCoV-2019)
CNNフィリピンでの報道
また2020年2月25日に、CNNフィリピンに掲載された記事では、「コロナウイルス感染の治療薬として注目されているココナッツオイル」との見出しで、「フィリピン保健省長官が新型コロナウイルスに対するココナッツオイルの効果を調査中と発言」と報じられました。

「ウイルスを中和する効果について非常に良好な研究がありますが、COVID-19についてはまだ明らかではありません。」
「WHOが効果を認めるまで、国内の治療には使わないでしょう。」
としながらも、ココナッツオイルを新型コロナウイルス感染の治療薬として研究が始まったことが紹介されています。
シンガポール国立大学の研究動向
さらに、シンガポール国立大学がココナッツオイルを新型コロナウイルスの予防薬として研究することに同意したと、カルロ・ノグラレス内閣官房長官が言及したとも報じられています。
CNNフィリピンの記事はこちらからご覧いただけます:
まとめ:食品としてのココナッツオイル
何度もお伝えしますが、ココナッツオイルは食品であり薬ではありません。
しかし、ココナッツオイルにおよそ50%含まれるラウリン酸が持つ免疫機能の向上は、私たちも日ごろ実感させられています。予防の一つとして、ぜひココナッツオイルをお試しいただければと思います。