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中鎖脂肪酸(MCT)の抗菌・抗ウイルス作用の仕組み

ココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪酸(MCT)

ココナッツオイルに含まれる「カプリル酸」(C:8)「カプリン酸」(C:10)「ラウリン酸」(C:12)などの中鎖脂肪酸(MCT)には抗菌作用や抗ウイルス作用があることがわかっています。

今回は、その仕組みについて書きたいと思います。

トリグリセリドからモノグリセリドへ

カプリル酸・カプリン酸・ラウリン酸などの脂肪酸は、3つの脂肪酸とグリセリンからなる「トリグリセリド」という構造をしています。

トリグリセリドの構造イメージ

これらが体内に摂り込まれ分解されると「モノグリセリド」という物質に変わります。

カプリル酸はモノカプリル、カプリン酸はモノカプリン、ラウリン酸はモノラウリンとなります。

モノグリセリド(モノカプリル・モノカプリン・モノラウリン)への変化

抗菌・抗ウイルス作用が活性化する仕組み

トリグリセリドのままでは、抗菌作用や抗ウイルス作用はありませんが、中鎖脂肪酸はモノグリセリドに分解されると抗菌・抗ウイルス作用が活性化されます。

それは、ウイルスや細菌は脂肪膜に覆われていますが、中鎖脂肪酸のモノグリセリドにはこれらと似たような組成があるからです。

組成が似ているため簡単にウイルスや細菌の膜に引き付けられ、その膜に吸収されます。

モノカプリル、モノカプリン、モノラウリンといったモノグリセリドが吸収されると、ウイルスや細菌の脂肪膜はバラバラに分解され破壊されます。

その結果、ウイルスや細菌は死滅します。

死滅した、ウイルスや細菌は白血球によって片づけられます。

スーパー耐性菌への有効性とモノラウリン

またこれらの中鎖脂肪酸のモノグリセリドは抗生物質に耐性を持つようになったスーパー耐性菌と呼ばれる細菌にも非常に有効なことが知られています。

特に、ラウリン酸のモノグリセリド「モノラウリン」にはとても高い抗ウイルス作用を持つことが明らかにされています。

このモノラウリンに関しては次回のコラムで書きたいと思います。

モノグリセリド同士の相乗効果

それぞれのモノグリセリドには、細菌やウイルスに対して異なる性質をもつため、例えば大腸菌には強いものの、カンジダ菌には弱いといった違いがみられるそうです。

モノカプリル、モノカプリン、モノラウリンの3つのモノグリセリドが相乗効果を発揮すると非常に高い抗菌、抗ウイルス効果をもたらします。

モノカプリル・モノカプリン・モノラウリンの相乗効果イメージ

各商品の中鎖脂肪酸(MCT)含有率

ココナッツオイルの定番! エキストラバージンココナッツオイルには約65%

香りがなくお料理全般に使いやすい! プレミアムココナッツオイルには約61%

低温でも固まりにくい!液体タイプ! MCTココナッツオイルには約93%

中鎖脂肪酸が含まれています。

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