10年耕作放棄地からの初収穫と広がる未来の夢
ココナッツ情報マガジン「ココナティスト」
COCONUTIST 2025・Winter
ココウェルファーム通信

2024年2月から始まったココウェルファームは、放棄地の再生を進め、サツマイモや夏野菜の収穫に成功。これからも多様な野菜栽培と循環システムの構築を目指します。
ファーム担当スタッフ:鈴木
サツマイモ、無事収穫できました!

2024年2月に始動したココウェルファームでは、耕作放棄地だった場所を活用して、草刈りや溝堀り、竹炭作り、耕運、土づくり、獣害対策の柵設置などを進めてきました。畝立てを行い、サツマイモを植え、冬の雪や夏の酷暑を乗り越え、紅あずま・紅はるかの2種類のサツマイモを無事に収穫することができました。

ココウェルファームの様子
ココウェルファームが畑として使用している場所は、10年間耕作放棄されていた元田んぼです。そのため水はけが悪く、改善が必要でした。そこで春にヒマワリの種をまきました。ヒマワリは深根性の植物で、根が土壌深くまで張ることで透水性を高める効果があります。7月には約70本のヒマワリが見事に咲き、畑を彩りました。

この夏は雨が少なく酷暑に見舞われましたが、カボチャやオクラ、空心菜などの夏野菜を収穫することができました。一方でトウモロコシは育たず全滅してしまいましたが、これも貴重な経験となりました。
夏の終わりには、ヤシ殻土壌改良剤と畑の土を混ぜて育苗土を作り、秋野菜の種まきを行いました。
ヤシ殻土壌改良剤は、ココナッツの外側の繊維部分を堆積・発酵させて作る天然の有機改良剤で、土壌の保水性を高め、微生物が住みやすい環境を整える効果があります。秋には和綿、サツマイモ、里芋を収穫し、サツマイモと里芋はサリサリストアで店頭販売も行いました。

広がるココウェルファームの挑戦
ココウェルファームは約3反(約3,000㎡)の広さがありますが、まだその半分も開墾できていません。少しずつ作付け面積を広げ、現在はサツマイモを中心に栽培しています。今後は多様な野菜を栽培しながら、ヤシ殻土壌改良剤の使い方や効果を実験・把握し、その活用方法を確立していく予定です。将来的には販売も視野に入れています。

また、ココウェルラボで製造する加工品に使用する野菜をココウェルファームから供給し、「栽培」「加工」「販売」の社内循環システムを構築することを目指しています。将来的には観光農園として収穫体験などを企画し、多くの方が土と触れ合える場所を作りたいと考えています。